和歌山県が2月1日からパートナーシップ宣誓制度を導入

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写真上 記者会見する岸本知事

お互いを人生のパートナーと約束する性的少数者のカップルが協力して共同生活を行う「パートナーとしての関係」にあると宣言したことを県が証明し、婚姻関係にある夫婦と同等のサービスを受ける「パートナーシップ宣誓制度」を和歌山県が2月1日から導入します。

和歌山県の岸本周平知事は、昨年2月、「基本的人権、憲法13条の問題だと思っている。すべての個人に幸福追求権がある以上、同性婚も認められるべきだと考えている」と述べ、同性婚支持を明らかにした後、「パートナーシップ宣誓制度」の検討を表明しました。昨年9月からは制度の概要を県のホームページで公開して、1か月間パブリックコメント(意見公募)が実施され、24の個人・団体から57件の意見が寄せられ、およそ半数の制度に前向きな意見などを参考に制度案を練り上げ、今回の導入となりました。1月23日の記者会見で明らかにしました。

受領証提示でサービスがスムーズに

これまでも和歌山県では、県営住宅の入居などが認められていましたが、第三者に関係性を証明してもらう書類が必要でした。制度導入により、宣誓受領証の提示で済みます。県営住宅や5市7町の公営住宅のへの入居申し込み、9市7町の保育所などの申し込み、送迎などや、県立病院でのスムーズな面会などができるようになります。

手続きは、プライバシーを尊重して、基本的には電話、電子申請、ウエブ会議システムなどを使います。手続き後、県から受領証が郵送されます。

多様な生き方があることを知り、一緒に歩む

岸本知事は、「LGBTQの方々の幸福追求権の権利を守っていくのが大事なこと。多様な生き方があることを知り、それを受け入れ、そういう方々と一緒に歩んでいくためにパートナーシップ宣誓制度をつくった。ここからスタートだと考えている」と語りました。県内には、橋本市、那須勝浦町、新宮市がすでに同制度を導入していますが、県では引き続き、自治体や事業者に制度への賛同を呼びかけていくことにしています。

当事者団体も、関係を公的に証明される権利を得たのが大きい

和歌山のLGBTQ団体「チーム紀伊水道」の副理事長でゲイの津村雅稔さんは、「これまで当事者は、同居や病院での面会を望んでも赤の他人扱いされて対応してもらえないこともあった。だから、関係を公的に証明される権利を得たことが、なにより大きい」とし、一方で、日常生活により近い「市町村での制度などの導入も必要」だと指摘し、「県内全域で施策や理解が広がっていくよう、今後の制度のアップデートも期待したい」と語っています。

詳細は県のウエブサイトで。

問い合わせは青少年・男女共同参画課 電話073-441-2510

参考

朝日新聞

https://digital.asahi.com/articles/ASS1R6TZKS1RPXLB001.html

和歌山テレビ

https://www.tv-wakayama.co.jp/news/detail.php?id=77775

NHK

https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20240124/2040016632.html

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