写真上 香港終審法院 (同HPより)
同性カップルの権利認めた控訴審に政府が上告
香港終審法院(最高裁)は11月26日、外国で結婚した同性カップルに対して相続や公営住宅への入居などで異性カップルと同様の権利を認める判断を示しました。
ロイターによると、ニック・インフィンガーさんは、公営住宅の入居申請をしましたが、カナダでの同性婚が香港では認められていないとして申請が却下されたため異性婚と同様の権利を求めて訴えていました。控訴審では、海外で結婚した同性カップルに住宅補助と相続権を認める判決が下されたため、政府が上告していました。
全会一致で政府の主張退け、住宅補助と相続権認める
最高裁判決は全会一致で、同性婚が認められている外国で結婚した同性カップルに対して差別的な措置を取ることは認められないとして、同性カップルと異性カップルは公営住宅を利用する権利において同等ではないという政府の主張を退け、住宅補助と相続権を認める判決を下しました。
最高裁は昨年9月、憲法にあたる「香港基本法」では、結婚の自由は異性婚に限定されているとして、同性婚を認めなかったものの、同性カップルが社会生活を送る上で必要な法的保護を別の方法で提供する必要があると指摘していました。
香港の全ての同性カップルのための戦い
ニック・インフィンガーさんは、「今日の判決で、同性カップルが互いに愛し合うことができ、一緒に暮らす価値があることが認められた」と喜ぶ一方、「これは私と私のパートナーのためだけでなく、香港の全ての同性カップルのための戦いだ」と語りました。