LGBT当事者を明らかにしているタンヤワット下院議員に聞く(前進党)
2023年7月17日、タイのバンコクにある国民議会内(日本における国会議事堂)でタンワヤット下院議員と意見交換をさせていただきました。3月20日の下院解散を受け、5月14日に行われた下院総選挙で当選した前進党のタンワヤット下院議員は、オープンリーゲイ議員のひとりとして知られ、社会の多様性や婚姻の平等を推進するリーダー的存在として知られています。前進党は、5月の総選挙で151議席を獲得して野党第1党となり、同性婚の合法化を含む基本政策を他の7党と合意ののち、8党連立政権を樹立。その後100日以内に同性婚法案を通す旨公言したこともあり、7月の意見交換(面会)の場をセッティングさせていただくことになりました。
当日は議員みずから、本会議場(写真)や国会図書館などを案内していただきました。写真の下院本会議場は、まさに12月21日に、民法・商法改正案(同性婚を可能とする法律案)が採決された場所です。タンワヤット議員は「日本でも婚姻の平等が認められる日が来ることを願っている。日本ですでに施行されている性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(平成15年)の成立にいたる過程を教えてほしい」など、約40分にわたり意見交換を行いました。
また、「タイと日本だけではなく、アジアを中心に広く世界中の当事者の国会議員のアライアンスのようなグループを作ってはどうだろうか」という提案には、「ぜひ連携して進めていきたい。早速、タイ国内の議員に声をかける」とタンワヤット議員からとても前向きな発言をいただきました。(写真はタンワヤット議員に案内をしていただいた国会議事堂正面)
タンワヤット議員秘書のThanet氏は、今日、編集部の取材に「今回の下院を通った法案は、来年4月までのスケジュールに成立すると予想されている(タイの第2期常会は2023年12月12日から2024年4月9日まで)。平等な婚姻を法制化する良い機会。現在、タイ政府がワールドプライド(世界的なプライドパレード)の招致を望んでいることからも、 この法案は可決成立されなければならないと思っている」と回答しました。
日本も1日でも早く同性婚が法制化され、誰もが望む相手と幸せになれる日が来るよう、国会において早急かつ丁寧な審議を求めます。(編集部)