東京都江東区で「パートナーシップ制度」延期へ 区民有志は実施求め署名集め

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推進派の木村区長が辞任、新区長が誕生

 江東区で2024年4月から実施が予定されていた「江東区版パートナー制度」の実施が延期になりそうです。江東区は23年区長選をめぐる買収疑惑で木村弥生区長が辞職し、自民党の柿沢未途前法務副大臣が逮捕されました。混乱の中、新区長には自民系の大久保朋果氏が当選しましたが、昨年の議会でスケジュール変更が報告されたのです。

大久保朋果新区長(江東区公式HPより)

 2023年12月12日に開かれた江東区議会企画総務委員会では、「江東区版パートナーシップ制度」の「スケジュール変更」が報告されました。大久保区長の新体制で改正条例案の提案時期等について検討するとされています。

「条例方式」の難しさが裏目に出たか?

 今回のパートナーシップ制度は、首長(江東区長)の権限で制定ができる「要綱方式」ではなく、議会での議決が必要な「条例方式」をとっています。江東区では既存の「男女共同参画条例」にパートナー制度を書き入れる形(条例改正)でパートナー制度を創設予定なのですが、この場合、議会の理解が不可欠です。自民党をはじめとする保守勢力はパートナーシップ制度に反対することが多く、議会の承認を得ながら、賛成多数や全会一致で制度が新設される「条例方式」でパートナー制度を制定された自治体は渋谷区や豊島区など少数となっています。

区民は議会へ署名運動を開始

  こうした動きに区民からは「十分な議論がなされ、パートナーシップ制度を実施する社会的素地も整っている」「大久保朋果新区長も就任会見において『条例制定は私も賛成』と述べている」「男女共同参画審議会において条例制定に向けた議論が肯定的に遅滞なく進められている」などとして当初のスケジュール通り制度を開始するよう、署名を集める動きが始まりました。署名は区外からも参加できるとのこと。LGBT.jpでは今後の動きについても注目していきたいと思います。

*「江東区版パートナーシップ制度」を当初のスケジュール通り制定してください
change.orgの署名サイトはこちら
https://chng.it/5tqvcfd6wF

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